2021年度は、関西大学『情報処理基礎演習』が対面と遠隔授業、関西大学『科学と技術』と近畿大学『思考の技術』がオンデマンド型遠隔授業となった。2021年度はいろいろ大変だった。その苦労の大半を占めた動画教材の作成方法を記すことにする。
ちなみに、対面授業教材をそのまま遠隔授業に移し替えたところ、板書時間の減少などから動画時間は90分とはならなかった。が、90分授業として成立したことは確認済であるため、問題ないと判断した。
ソフトウェア
PowerPoint(有料)
画面録画:プレゼンテーションをビデオに変換する
字幕作成:PowerPoint でのリアルタイムの自動キャプションまたは字幕の表示
実はこれ1本ですべて出来てしまう。ただし動画のエクスポートは非常に遅い。後述するVrewでの字幕入力が間に合わなかった時にはPowerPointの字幕を併用した。
動画編集ソフトウェア:AviUtl(無料)
いろんな所で使われているので、ググるだけでたいていのことが解決するのが強み。
画面録画ソフトウェア:Cyberlink Screen Recorder 4(有料)
録画終了後に即時で動画が出力されるのが非常に有り難かった。『情報処理基礎演習』の遠隔授業教材はWindows操作画面を直接録画する必要があったため、このソフトウェアが有用であった。
字幕ソフトウェア:Vrew(無料)
音声認識で字幕を付けるソフトウェア。動画編集ソフトウェアとしても優秀。ただ動画のエクスポート処理をWindowsのセキュリティが邪魔するため、時間がかかる。ビッグデータの収集はしているだろうから、用途は限られる。
作成手順
- PowerPoint作成(4時間程度)
- プレゼンテーションをScreen Recorder 4で録画(1時間以内)
- Vrewで音声認識させて字幕修正(2~4時間程度)
- Vrewで動画を書き出す(30~1時間程度)
- AviUtlで再エンコード(10分程度)
Vrewで書き出すとファイルサイズが大きくなってしまうので、AviUtlで再エンコード(場合によってはリサイズ)していた。NVIDIAのグラフィックボードを刺しているのでNVEncを使用した。
反省点としては、字幕に時間をかけすぎたことであろう。PowerPointの字幕機能で代用する場面もあった。台本を用意して読み上げれば音声認識にデータを渡すことができるが、台本を書く時間を惜しんだ。